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新サービスの開発から組織の活性化まで。若手エンジニアがめざす次なるステージ

2020年に新卒入社し、現在エンタープライズサービス事業本部 システム開発部で働く下地 康平。医療業界向けの文書管理システムや官民連携業務プロセスをデジタル化する新サービスの開発に携わるほか、組織の活性化や業務効率化にも尽力しています。これまでのキャリアを通じて学んできたことや、今後の挑戦について語ります。

下地 康平

大規模組織で医療業界向けのシステム開発などに従事

主に民間企業のお客様向けに、各種Webシステムやクラウドサービスなどを開発するシステム開発部。契約社員やパートナー企業を含めて60人以上が働く大きな組織で、下地は2つの開発業務に携わっています。

「医療業界向けの『院内文書管理支援ソリューション』、そして自治体様と金融業界の民間企業様の間で行われる業務プロセスのデジタル化をご支援する新たなサービスの開発業務に日々取り組んでいます。

『院内文書管理支援ソリューション』は文書の一元管理をサポートするソリューションです。文書管理は病院機能評価における重要なファクターとなりますが、私は、カスタマイズ機能の設計やリリース支援を担っており、たとえば、お客様の人事データを自動登録するためのシステム連携や、ユーザーインターフェイスの変更などに取り組んでいます。

新規サービスについては、このほど要件定義が終わり、開発に着手したところです。現状、民間企業様と自治体様間で行われる業務では、まだまだ紙を用いたアナログのやり取りが一般的です。デジタル化による業務効率化やコスト削減、またペーパーレス化による環境負荷軽減をめざしています」

日頃、開発業務に携わる上で心がけているのは「正確なコミュニケーション」だと語ります。

「以前、お客様の課題を理解したつもりで開発者に依頼し、でき上がったシステムを見ると課題が完全には解決されておらず、自分はプロとしてダメだと痛感したことがありました。

それ以来、お客様の抱える課題をきちんと深掘りした上で、どんなシステムに仕上げるのかを考えるのが重要で、それを実際の開発者にも正確に伝えなければならないと肝に銘じています」

技術を通じて人々へ喜びを届けたい。上流工程へのこだわり

学生時代には、情報系の学校で下流工程の開発プログラミングなどを学んでいたという下地。ただ、就職先としては、上流工程に関わることができる企業をめざすようになったと話します。

「ITにおもしろさを感じて情報系の学校に進学し、卒業制作にて技術を活用したサービスの考案に取り組みました。その際に『何を実現したいのか』を深く考えることが最も重要だと感じました。友人たちはプログラミングに注力していましたが、私はなにか違和感を覚えました。自己分析を進める中で、手を動かしてものづくりをすること以上に、その技術を使う人々に喜んでもらうことに強い思いがあることに気づいたんです。

お客様に満足していただくためのサービスは何か、そのためにはどんな技術・しくみが必要かを考え、自身のアイデアへ具体化する経験を経て、上流工程に携わりたいという目標が生まれました。

就職活動をする中で、それが実現できる企業として見つけたのが富士フイルムシステムサービスでした。数回のインターンシップにフル参加し、下流から上流までの職場体験を経験させていただくことで、あらためて上流工程に携わることの魅力を体感しました。

また社員の方々との交流を通じて感じた、お客様を大切にする企業文化も決め手となりました。富士フイルムシステムサービスであれば、自治体様や民間企業様まで幅広いお客様に喜んでいただける仕事ができるのではないかと感じて入社を決意しました」

入社後は、金融業界向けに信託関連書類を管理・発行する「目論見書管理・発行システム」をお客様先で導入する業務を担当。一つひとつの経験を自らの糧としてきました。

「とくに印象に残っているのは、あるお客様のネットワーク環境では標準的な導入が難しく、私が個別の仕組みを構築することになったんです。作ったプログラムを社内で何度も検証し、問題ないことを確認するのですが、実際にお客様先で動かすまでは不安で……。

実際に導入に成功した時には心からほっとしました。それが今でもお客様先で動いていることを想像すると、とてもうれしく思います」

官民連携の大規模なシステム開発。上司のアドバイスから大切な気づきを得る

現在開発に携わる官民連携業務プロセスをデジタル化する新サービスは、下地にとって初めての大規模なシステム開発です。

「本サービスは、自治体様と民間企業様にご利用いただくサービスのため、私の所属するエンタープライズサービス事業本部だけでなく、公共事業本部とも連携する必要があります。多くの関係者から情報を集め、各所と調整しなければならない上、外部のサービスが絡んでくるなど業務が煩雑になります。

上長や部長のアドバイスを受けて、時系列で『システムがこう動いた時には、この関係者がこうなっていることが望ましい』と各段階の状況をワークフローに整理したことで、必要な業務が具体的にイメージできるようになったんです。各段階での望ましいイメージは勝手に想定せず、自治体様や民間企業様に『この段階ではどうなっているとうれしいですか』と聞いた上で書き込むようにしました。

一連の業務から、お客様が実際に使われるシーンを想像しながら、本当に必要な機能を考える『ユーザー目線』が大事だということも身をもって感じました」

下地は、開発ベンダーへの依頼にあたっても大切な気づきがあったと話します。

「お客様のやりたいことをそのまま右から左へとベンダーに伝えるのではなく、本当に必要なのはどういうシステムなのかを一度自分で考えた上で伝えることで、初めて品質を担保できると気づきました。

お客様の要望はあくまで出発点。背景にあるニーズを読み取りながらお客様自身も気づいていない課題を見つけ、解決につなげていこうと意識しています」

業務のかたわらで、組織の活性化や業務効率化にも積極的に取り組んでいる下地。さまざまな取り組みから職場の雰囲気も変わりつつあると言います。

「部全体の会議では若手の発言が少なく、もっと積極的に手を挙げて議論を活性化できないかという声が上がりました。業務理解が乏しい故に発言しにくいのは当たり前。まずは他の同僚と協力して若手だけの会議を開いて情報を共有することにしました。

すると、部全体の会議でも若手から質問などが出るようになりました。発言の数が増えることで、新しい発想も生まれるのではないかと期待しています。今度は新入社員が入社する春に、若手の理解度をそろえる意味でも開催できればと思っています。

このほか、生成AIを活かした文書管理の仕組みづくりに取り組んでいます。もともと異なるチームが統合されてできた組織なので、命名則など文書の管理方法が人によって異なり、新たに担当者が加わった際には文書を探すだけで相当の時間がかかっていました。

そこで文書を1カ所に集約し、生成AIを活用してチャットベースで検索する仕組みを部に提案していて、周囲からは『ぜひ使いたい』といい反応をもらっています」

新たな課題からサービスを生み出す挑戦をしたい。デジタルでより大きな価値の提供を

社会人5年目の下地はこれまでの道のりを振り返り、自らの成長を感じる部分があるとうなずきます。

「それは責任だと思います。最初は、先輩に言われた通りにやってうまくいかなかった場合、『言われた通りにやっただけ』と思ってしまう面もありましたが、経験を重ねるにつれて自分なりに『こうした方がいいんじゃないか』と責任を持って取り組むようになりました。

また、後輩に業務を教える時には、伝え方を工夫し、本当の意味で理解してもらうことを意識するようになりました」

この仕事のやりがいについて次のように話すと同時に、「働く環境」の大切さも口にします。

「開発したシステムが正常に動いているのを確認でき、お客様から『下地さんで本当によかった』というお言葉をいただくと、大きな達成感を得られますね。縁の下の力持ちのような形で社会貢献できていると感じます。

やりがいを持って働くためには、働く環境も重要だと思っています。昨年子どもが生まれた時には、上司が育児休業の取得を提案してくれました。在宅勤務やフレックス制度も活用でき、働きやすい環境だと実感しています。

在宅勤務でもコミュニケーションはチャットや音声で頻繁にとっています。相手が動いてくれて初めてコミュニケーションがとれたと言えると思っているので、チャットではなるべく詳しく書くように心がけています。

また、上司は気軽に相談できる雰囲気ですし、業務繁忙時期には残業を心配して声をかけてくれるなど精神的なサポートもあります」

自身の今後に向けても意欲をのぞかせ、「新たな課題からサービスを生み出すことにチャレンジしたい」と語る下地。

「ある課題に誰も手をつけていないということは、それなりの理由があるはずです。デジタル技術を取り入れてお客様の課題解決をめざすと、より大きな価値が提供できるのではないかと考えています。

そして、プロジェクトリーダーとして推進する実力を身につけ、将来的には1人でシステム全体をつくり上げられるような存在になりたいとも思っています。そのために技術力や、人を動かすマネジメント力を備えていきたいです」

最後に、当社への入社を考えている人たちに向けてエールを送ります。

「公共、民間と幅広い業界を支援する当社で大切なのは、世の中のさまざまなことに興味を持ち、困難な課題にも前向きに取り組める向上心だと思います。

部門をまたいで進める業務も多く、想像以上に多くの人と関わることができるのもこの仕事の醍醐味です。新しく入社する皆さんと切磋琢磨できる日を心待ちにしています」

※ 記載内容は2025年1月時点のものです

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