People & Career

挑戦を後押しする環境と成功体験が主体性を育む。若き女性管理職の成長の軌跡

流通営業部の林田 菜々子。課長として6名のメンバーをマネジメントするかたわら、プレイヤー目線が錆びないようにメンバーと一緒になって活動しています。若手に対しても積極的に裁量権を与えられる環境で着実に実力を発揮してきた林田。富士フイルムシステムサービスだからこそ得られた気づきや学びとは。

林田 菜々子

販促支援やコンテンツの拡充から業務改善まで、10年にわたりあらゆる提案活動に従事

林田が所属する流通営業部は、その名の通り流通・小売業界向けにソリューションを提供する部門。中でも林田の所属する部署では、コンビニエンスストア本部への営業活動を行っています。

林田 「コンビニエンスストア様の本部と店舗をつなぐ事業パートナーとして、コミュニケーション支援や販促支援といった提案活動が主な仕事です。たとえば、店頭でよく見かける、商品名や価格を表示しているプライスカードや、小売店の店頭プロモーションとして展開するPOP制作をわれわれが手掛けています。

流通・小売業界に向けた当社のソリューションの原点は、店舗に並ぶ約3,000点の商品を発注する際に、店舗の皆さんが利用する商品台帳(※)のプリントサービスがルーツ。以来、コンビニエンスストアの店舗数増化にともない、情報伝達を効率化するためのプラットフォーム構築や配信するコンテンツ制作を行うなど、さまざまなソリューションを提供してきました」

入社以来、林田は大手コンビニエンスストア様を担当。マネジメントに携わるようになった現在も営業活動に携わっています。

林田 「単純にコンテンツを制作するだけではなく、お客様の業務に深く入り込み、業務改善を含めた提案をしてきました。現在は営業同行や提案書などの資料確認など、メンバーをフォローしながらお客様への営業活動や新たなサービスの検討を行っています」

営業の最前線に立ち、お客様の本部や店舗などの現場を間近で見てきた林田。仕事をする上で大切にしていることがあります。

林田 「『百聞は一見にしかず』から一歩踏み込み、誰かに百聞いて教えてもらったり、頭では理解していることでも、実際に経験してみることを大事にしています。『できない』ではなく、『どうすればできるか』を考え、自分なりに創意工夫をしながら、まずは自分でチャレンジしてみる。それが経験になり、今後につながると考えています。

もうひとつ、行動の軸としているのが、挑戦することや結果が周囲の役に立っているかどうか。自分の成長をゴールにするのではなく、ひとりのビジネスパーソンとして、お客様はもちろん、社会に貢献することを意識しながら仕事に取り組んでいます」

※商品の写真や発注用バーコードなどの情報が網羅された台帳のこと

入社2年目に大規模プロジェクトの提案担当に抜擢。挑戦を経て得た手ごたえと学び

▲入社1年目営業研修終了時に同期と撮影。一番右が林田

大学では政治学を専攻しており、社会課題の解決に取り組むことのできる企業で働きたいと考えていた林田。そうして出会ったのが、富士フイルムシステムサービスでした。

林田 「就職活動時に参加した会社説明会で、公共と民間それぞれの営業部門があることを知りました。いずれの分野も生活に身近なサービスを担い、社会的貢献度の高い事業を手掛けているところに興味を持ちました。

入社の決め手となったのは、選考の過程でかけられた言葉でした。役員面談の際、すでに大手企業から内定が出ていることを伝えたところ、『会社の規模が大きすぎないからこその良さがうちにはある。たとえばお客様先の役職者に向けたプレゼンを担当するのもうちなら2年。経験を積んでから大きなところに転職するのでも遅くないよね』と言われたんです。早いうちから経験を積ませてくれる環境に強く惹かれました」

入社後、林田が配属されたのは今も所属する流通営業部。課されたミッションは、お客様の業務をお客様以上に知ること。受託業務の運用プロセスの洗い出しやお客様の業務を整理することから取りかかりました。

林田 「大手コンビニエンスストア様の販促部、人事部、システム部と3つの部署を担当しました。販促部からは、POPなどの印刷物の制作業務を請け負っていました。紙質や面付けを効率化する方法など、印刷業者しか知らないような専門的なことも覚えていきましたね。

苦労したのは人事部やシステム部との業務。もともとその分野に疎かったので、『戻って開発担当に確認します』と持ち帰ることも多かったです」

業務範囲のあまりの幅広さに苦労しながらも、先輩社員やお客様に支えられながら業務を習得していった林田。これまで携わった仕事の中で、とくに印象に残っている出来事があります。

林田 「入社して2年目に、本部から店舗に向けて発行している冊子を制作するプロジェクトの提案を任されることになったんです。これは店舗への売り場づくりの参考書として、商品やキャンペーンの紹介、各店舗の成功事例などを掲載したコンテンツ。受注できれば大型契約となる重要なプロジェクトでした。

実現性の高い提案となるように、お客様に加盟店オーナー様の紹介をお願いし、数名のオーナーの元に訪問しました。冊子の利用状況や用途についてヒアリングし、課題を丁寧に吸い上げていきました。自身の上司と激論を交わしながら40ページにもおよぶ提案資料を作成しました。無事に書類選考は通過することができ、プレゼン本番ではお客様を前にたかぶる想いを抑えきれず涙を流す場面もありました。

しかし、結果は惨敗。成約にこそつながりませんでしたが、デザイナーや社内の関連部門のメンバーと一致団結して挑めたことや、お客様と共に加盟店に足を運び、議論し合ったことなど、周囲を巻き込みながら取り組めたことには大きな意義があったと思っています」

大規模プロジェクト案件に携わったからこそ見えた課題も。得難い経験がその後の糧になりました。

林田 「お客様の組織規模が大きいこともあり、決裁権を持つ本部長クラスにヒアリングできていませんでしたし、競合の調査も十分ではありませんでした。『もっとこうだったらいいのに』という気持ちが先行し、独りよがりになっていた部分があったと思います。なによりお客様の組織を攻略するために必要なプロセスを2年目で学べたことは、大きな収穫でした」

そうして林田が若くして大きな仕事を任された背景にあるのは、風通しの良い職場環境。年齢や性別に関係なく、自由に意見を言い合える空気の中で主体性を育んできたと言います。

林田 「入社して間もないころから思ったことを話せる雰囲気があり、上司や先輩に意見をしたこともありました。生意気なことを口にしても、いさめられるどころか上司には『時間とともにサービスは陳腐化していくもの。お客様にもぜひ若い感性で提案してみてほしい』と背中を押してもらっていました。

入社2年目の大規模プロジェクトで提案した冊子については失注したものの、掲載する商品撮影を獲得することができました。冊子に青いビニールシートを背景にした味気ないお弁当の写真が掲載されているのを見て、『これでは発注をしたいと思えるはずがない』と思い、お客様に撮影方法の見直しについてご提案していました。

従来の発注用の画像を使用した商品訴求ではなく、商品の魅力をより良く伝える冊子掲載用のシズル感を重視した画像撮影の受注にいたりました。

従来、商品発注用など社内向けの商品撮影は受託していましたが、加盟店や消費者向けの訴求画像もほぼ同じ社内向けの画像が使われていました。当時の流通営業部は男性社員が多かったこともあり、もしかすると女性目線、店舗目線、若い目線で商品画像に向き合ってきたことが受注につながったのかもしれません。

現在は、お客様やSNSの振興、写真映えが重視されるなどの環境も後押しし、冊子掲載用の画像撮影だけでなく、HPやSNSなどに掲載する商品のすべてにシズル感を重視した画像撮影が採用されています。このスタイルを各社が採用し、標準化されていったことは自身としても感慨深い出来事です」

9年目で課長を拝命。チーム力を最大化することが目標に

▲メンバーとの打合せの風景

入社9年目、異例の早さで課長となった林田。抜擢された経緯、当時から今にいたる心境の移り変わりをこう振り返ります。

林田 「社会的にも女性活躍の機運が高まる中、当社としても女性や若手を管理職に積極的に登用しようという背景もあったと思います。

会社の意に沿いたいという気持ちの反面、自分としてはまだちょっと早いかなというのが正直な気持ちでした。ただ、年次を重ねるにつれ、抱える案件数ややりたいことが増えていき、自分ひとりの手に負えなくなってきました。共に動いてくれるメンバーを増やしていかなければと感じていたことも重なり、課長職への昇進は良いタイミングで話をもらったと感じています。

また、課長になったことで、社内の関連部門への協力依頼が出しやすくなりました。上司もよく言っているのですが、自分がやりたいこと、やるべきことをかなえるためにも昇進は必要なプロセスだと前向きに捉えられるようになりました」

課長となっても仕事を進める上での考え方は以前と大きく変わることはないという林田ですが、マネジメントする立場となり、仕事への向き合い方にこんな変化が。

林田 「私自身は指示されるよりも主体的に考えて行動するタイプ。そのため、メンバーには『まず自分で考えてみて』と言ってしまうものの、今の私に求められているのは、チームをどう動かし、成長させていくのか。メンバーの中にはレールを敷かれたほうが仕事をしやすいと思う人もいます。

個の力を組織の力に変えていくためには、それぞれのタイプを見極めた上で、うまく促していくことが必要だと日々感じています」

多忙を極めながらも、毎日が楽しく充実していると目を輝かせる林田。仕事に夢中になれる理由についてこう話します。

林田 「メンバーのフォローを通じて、関わるお客様や提案部署が広がったことで毎日が新しい発見の連続。ワクワクしながら仕事に取り組むことができています。

お客様先に行くことも多く、お客様の近くで仕事ができているので、直接感謝の言葉をいただいたり、他社が担当する領域での困りごとのご相談をいただくこともあります。これまでお客様と築き上げた信頼関係をより深めながら、お客様にも貢献していきたいという想いが原動力になっていると思います」

意欲に応えて挑戦する機会を与える風土が富士フイルムシステムサービスの魅力

早くから活躍の場を与えられ、存在感を発揮してきた林田。富士フイルムシステムサービスの魅力をこう語ります。

林田 「意欲があれば挑戦させてくれる風土があるのは、流通営業部に限りません。民間の営業部門は業界別に組織が分かれていることもあり、組織規模が比較的コンパクトなため自分の意見が発信しやすいと感じています」

そんな理想的な環境を背景として、かつての自分がその恩恵を受けてきたように、若手に対して早いうちから機会を提供していくことが今の指針となっています。

林田 「課長となって、若手の成長を見ることに喜びを感じるようになってきました。仕事へのモチベーションを高める意味でも、規模に関わらずメンバーには早いうちから成功体験をできるだけたくさん積んでほしいと思っています。

『あの行動がこう作用した』『このタイミングでお客様との関係が構築できた』と経験を振り返ることで、自分が得意な営業プロセスが見えてくると考えているからです」

すべての社員が自分らしいキャリアを実現できるよう、いずれは社内の制度やしくみをつくる仕事にも関わってみたいと話す林田。ここから始まる次の10年を組織にとっても自分にとっても価値あるものとするために、新たな一歩を踏み出します。

Join Us Join Us Join Us Join Us Join Us

さあ、あなたも
社会変革の起点に。