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自治体向け事業のカスタマーサービスとしてお客様のIT課題に寄り添う仕事の魅力とは

公共事業本部カスタマーサービス部の及川 和紘。東京23区の自治体に向けて戸籍総合システムの導入・保守業務に携わるほか、コンビニエンスストア証明発行システムも担当している。お客様の声を直接聞くことができるカスタマーサービス部での仕事にやりがいを感じている及川。仕事に向き合う上で大切にしていることとは。

SE(システムエンジニア)

及川 和紘

カスタマーサービスとして自治体の戸籍総合システムの導入をサポート

学生時代は情報工学部で情報処理、ITシステムについて学んだ及川。「社会全体を支えるシステムに関わりたい」という想いで選んだのが、富士フイルムシステムサービスでした。

及川 「将来はITに携わる仕事がしたいと思っていました。中でも多くの人の役に立つようなシステムに携わりたいと考えていて、富士フイルムシステムサービスが扱う戸籍総合システムは、まさに思い描いていたとおりのものでした」

入社後、公共事業本部 カスタマーサービス部に配属された及川。以来、一貫して戸籍総合システムのカスタマーサポート(以後、CS)業務に関わっています。お客様と直接会話をしてシステムを導入するという仕事に手ごたえを感じているといいます。

及川 「戸籍総合システムのサービスデリバリー、導入SI、システム稼働後の保守業務を行っています。また、これまで培ってきた知見を活用した業務改善の提案など、自治体様が抱える業務上の課題を解決するお手伝いをするのも、CSの仕事のひとつです。

CSの仕事はお客様の声を直接聞くことができ、自分では想像していなかった側面からシステムに関してご意見をいただくことも。日々、新たな気づきがあります」

お客様に対するシステム導入支援サポート作業、機器セットアップ、サーバー作業、システム障害対応、システム機器操作研修など、CSの業務は多岐にわたります。中でも主軸となるのが、お客様へのシステム導入支援です。

及川 「私の担当は、主にお客様環境内にサーバーが設置されたこれまでのオンプレミス環境からクラウド環境へ切替えてのシステム導入支援になります。まず営業担当からシステムの要件をヒアリングした上で、お客様と導入に関する打ち合わせを行い、情報を整理。その後、システムのキッティングを行う社内の部署に要件を伝えてシステムを構築し、現地でシステムの入れ替えを実施します。

物理的にサーバーを外してデータの移行を行ったあと、新しい環境でお客様と共に動作確認を行い、問題がなければ導入作業は終了です。もちろん、変更点の説明や運用に関する質問にお答えするなど、導入後のフォローも徹底して対応します」

2022年4月に部内の異動があり、2022年9月現在は東京23区の自治体を担当していますが、かつては広範囲なエリアを担当していた及川。現地作業のために遠方まで出かける機会も多かったといいます。

及川 「最初に配属された部署は、関東全域を中心に、北海道・東北を含むかなり幅広いエリアを対象としていたので、よく出張していました。

地域差もありますし、規模によっても特色が異なります。当初は、そういった各自治体様の状況を十分に理解した上でお客様とスムーズに会話をすることに苦労した記憶があります。でも、遠く離れた土地まで行くと歓迎されたり、現地の名産や名所を教えてもらったりと、新しい発見があって、楽しみも非常に多かったですね」

幅広い知識を蓄え、お客様に寄り添う。富士フイルムシステムサービスとしての強み

CSとしてお客様と接する上で、ふたつのことを大切にしているという及川。ひとつ目は、幅広い知識を身につけること。

及川 「システムについて詳しくなることはもちろんですが、戸籍や附票*など実際にお客様が行っている業務の理解など、自治体担当者の方と対等に会話するための勉強が欠かせません。

また、法改正の一環でガバメントクラウドとしてシステムを全体的にクラウドに移行する方針が出ています。それに合わせて、今のタイミングからお客様のシステムをクラウド環境に移行いただくことで、今後システム改修の時にはお客様の負担が減ります。検討の際、『法改正についてわからないことは戸籍システムベンダーに聞いてみよう』と思われるお客様も少なからずいらっしゃいます。

お客様に関わるさまざまなことに対して常にアンテナを張り、最新情報をインプットするよう心掛けています」

及川が大切にしていることのふたつ目は、お客様の立場に立って物事を考えること。かつて失敗した経験が背景にあるといいます。

及川 「この仕事は、システムを導入し稼働させることだけがゴールではないと思っています。たとえば、お客様の困りごとをヒアリングして見えてきた課題を一緒になって解決していくという具合に、お客様の立場になって戸籍のことや、今後の法改正こと、システムのことに一緒に向き合って対応することが必要ですし、それが富士フイルムシステムサービスの強みだと思っています。

実はCSとして配属されて初めてお客様とお話したとき、自分の意見を一方的に伝え、相手を混乱させてしまったことがありました。それ以来、お客様のご要望どおりに対応することが難しいケースでも、お客様の意見をきちんと聞いた上で、納得いただける着地点を探るようにしています」

これまでさまざまな自治体に対応してきた及川。システムの対応に苦労している担当者が多いと話します。

及川 「戸籍総合システムについては、市民課や区民課の方々とやりとりをするのですが、ご担当者の皆様は、システムの仕様書などをすべて読み込んだ上で、セキュリティ監査や設計上に問題がないことなどを確認し、別の課の方にそのことを説明しなくてはいけません。システムについて詳しい方ばかりではないので、ご担当者様に寄り添った、親身な対応を心がけています」

*戸籍が作られてから(またはその戸籍に入籍してから)現在まで(またはその戸籍から除籍されるまで)の住所が記録されている書類。本籍地の市区町村で戸籍の原本と共に保管されている。

関連部署との連携が仕事のしやすさに直結。思わぬつながりが新しい案件のきっかけに

サービスデリバリーやシステムの導入支援をめぐって、社内の関連部署と連携する機会も多いと話す及川。とくにシステム開発部では、お客様とのあいだの橋渡し役をすることも。

及川 「お客様からの要望をシステム開発部に伝えると、『仕様上の問題なので対応が難しい』といわれることがあります。そんなとき、お客様の要望を退けるようなことはしたくないので、CSがあいだに入って折衷案を提案することがあります。

システム開発部と議論を重ねて、要望を100%かなえることが難しくても80%、それでも難しいようなら可能な限り……。と要求をすり合わせ、理解が得られたところでお客様に提案し、実現可能なところを探ることが多いですね」

営業部門とやりとりする場面も少なくないという及川。関係性構築のため、普段のなにげないコミュニケーションを大切にしているといいます。

及川 「CSの担当エリアが広い場合、営業経由でCSに仕事の依頼が入りますが、それ以降のお客様とのやりとりはCSが担当するのが普通です。たとえば、本来は営業が対応するような予算が絡むご相談をいただいた場合でも、お客様に『窓口が違います』とはいわずに、こちらから営業と情報共有して対応しています。

営業部門にいる同期らと社内で顔を合わせたときは雑談を交わすようにするなど、日頃から意識してつながりを広げるように心がけています」

そうした部門を超えた横のつながりが社内にあることが、仕事のしやすさにつながっているという及川。次のように続けます。

及川 「関連部門のメンバーとは、現地で同行することもありますし、チャットやWebのミーティングなども使いながら、気軽なやりとりもできています。お客様から何か専門的な質問をいただいた場合、社内の誰がその答えを知っているのかわからないときもありますが、思わぬ人を経由して話がつながり、案件につながることもあるんです。

営業、開発など部門同士のつながりといいますか、そこがかなり密接につながっているのが富士フイルムシステムサービスの魅力であると思っています」

お客様から直接いただく「ありがとう」の一言がやりがいに

2022年で入社3年目を迎える及川。お客様から直接いただく言葉がモチベーションの源泉になっていると話します。

及川 「たとえば、システムの切り替え後に稼動することを確認して作業完了の報告をした際、お客様から『対応をありがとう』と感謝の言葉をいただくと、それまでの苦労がすべて報われたような気持ちになります。やりがいを感じる瞬間ですね。

CSというポジションにいるからこそ、感謝やお叱りのお言葉をお客様から直接いただけます。そのような貴重な経験の一つひとつが自分のモチベーションにつながっています」

そんな及川にはいま、目標としていることがあります。

及川 「異動して東京23区を担当するようになり、お客様と深く関わるようになりました。従来の戸籍総合システムだけでなく、異動後にはコンビニエンスストア証明発行システムや証明書窓口受付システムなどの導入・運用・保守にも携わるようになりましたので、これらのシステムに関する知識や作業スキルも高めていって、より幅広いシステムを担当できるようになりたいと思っています。

また、全国的にみて自治体システムのクラウド化が進められています。クラウド化の加速により、お客様先へ訪問してサポートする機会は少なくなると思いますが、規模やシステムの要件面でクラウド化せず、オンプレミスの利用形態に据え置かれることもあると考えます。

そのようなケースでも自治体様のお力になれるよう、将来的には技術者としてシステムだけではない幅広い知識を身につけ、『システムに関して困ったら、及川さんに相談しよう』といってもらえるようなスペシャリストを目指したいですね」

お客様に対して誠実に寄り添い、CSのスペシャリストを目指す及川の挑戦はまだ始まったばかりだ。

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